実りゆく 2020年
今回は「実りゆく」です。
爆笑問題のマネージャーでもある八木順一朗初監督作品で、主演のタイタン所属の漫才コンビまんじゅう大帝国のボケ担当の竹内一希さんも映画初主演ということです。
これだけ聞くと「つまり素人が撮った作品なんでしょ?」とあまり観る気も起きなさそうなのですが、それはもったいないです!
今回はこの「実りゆく」を見たほうがいい理由をお伝えします。
こんな方にオススメです
・自分の将来に悩んでいる方
・父と子の物語が観たい方
・タイタン芸人が好きな方
実りゆくのあらすじ
長野のりんご農家の跡取り息子・実は、父親と2人で農園を切り盛りしながら週末になると東京へ出向き、お笑いライブに出演していた。そんな彼には、母親が他界してから笑わなくなった父親を笑顔にしたいという強烈な思いがあった。夢を実らせるべく、人生をかけたステージに臨む実だったが……。
実りゆくのスタッフ・キャスト
監督・脚本:八木順一朗
エグゼクティブプロヂューサー:太田光代
出演:竹内一希(まんじゅう大帝国)
田中永真(まんじゅう大帝国)
橋本小雪(エレキテル連合)
実りゆく レビュー 映画監督に憧れていた男が撮った映画
まず感想ですが、率直に面白かったです。
夢を叶えるためには覚悟と信念が必要で、夢を実らせるために必要なことを教えてくれる映画でした。
映画監督になりたかった夢
この作品が出来るきっかけなのですが、オフィスクレッシェンド主催の映像コンテスである「第3回未完成映画予告編映画大賞 MI-CAN」というありもしない映画の予告編だけを作るというコンテストで堤幸彦賞とMI-CAN男優賞を受賞した作品が元になっています。
八木監督がマネージャー業をしながら会社に内緒で応募し受賞したこと太田光代社長に事後報告。「本当に映画撮ってみたら?」ということで、製作が決まったそうです。
製作の裏話でも夢を実らせていたのです。そういったバックボーンがあるからこそ映画にも深みとして表れていると思います。
業界にいるから撮影の仕方などは私のような一般人に比べて理解もあるのだと思うのですが、マネージャーだからこそのキャスティングと演技の良さがこの映画完成度の高さだと思います。
自然な芸人の演技に注目
主演の竹内一希と田中永真は実際のお笑いコンビなのですが、二人ともものすごくいい演技をしています。
監督は主演にするなら竹内さんを決めていたそうです。主人公のイメージに一番近いという理由で、マネージャーとして間近で見ているからこその好キャスティングでした。
漫才時の苦悩はやはり漫才師にしかわからない。これに尽きるのだと思います。
そして、爆笑問題のラジオシーンにも注目です。
爆笑問題カーボーイのオンエア風景が観れます
演技といっていいのかわからないほど爆笑問題のラジオシーンはカッコよかった。
ゲストで実が登場し爆笑問題と緊張しながらもネタを披露するというシーンで、掛け合いや間のとり方などこれ実際のラジオ放送なんじゃないの?というほど自然でした。
カーボーイリスナーとしては、スタジオの風景が観れただけで満足でした(笑)
朱美ちゃんも登場します
「ダメよ~ダメダメ」でブレイクしたエレキテル連合の二人も登場するのですが、橋本小雪さんは映画内でも朱美役で登場します。
ちょっといい女風なのもすでに面白いのですが、ファンなら必見のシーンがありますので、エレキテル連合ファンは実際に本編で確認していただけたらと思います。
最後に
実りゆくの題字は爆諸問題の太田さんが書いたものです。かなり達筆ですよね。
DVDのメイキングでさらっと一発で書いている様子が見れるのですが、さすが父が叙々苑の文字を書いた人だけありますね。