「one last kiss」宇多田ヒカル を考察 【アナログレコードで聴く】

 

「one last kiss」アナログレコード(二次生産分)届きました!

 

onelastkiss_LP

ジャケット


 

「one last kiss」考察 ゲンドウ目線で聴く

 

 

映画のラスト、駅の階段を駆け上がるシーンからこの曲は始まります。

 

印象的なピアノのリフレインはまるで発車のベルのようで、新しい出会いや生活、門出を連想しますし、

最後のピアノの音程が下がるところは、いずれ訪れる別れを予感させます。

 

初めてのルーブルはなんてことはなかったわ

私だけのモナ・リザもうとっくに出会ってたから

 

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ゲンドウにとってのモナ・リザはまさしくユイです。

内気で殻に閉じこもっていた少年時代からやがてユイと出会い、ユイに尽くすゲンドウの姿が浮かびます。

 

初めてあなたを見た あの日動き出した歯車

止められない喪失の予感

 

実験中初号機に取り込まれてしまうユイ。劇中では自らの意思で初号機に残ったと明かされました。

ゼーレの計画を知ったゲンドウはこうなることを予感していのかもしれません。

 

もういっぱいあるけど、も一つ増やしましょう

can you give me one last kiss?

忘れたくないこと

 

喪失の悲しみを埋めるかのようにゲンドウは綾波を創ります。

これ以上失わないために、また、自分の記憶の中での薄れていかないために。

 

写真は苦手なんだ でもそんなものはいらないわ

あなたが焼き付いたまま 私の心のプロジェクター

 

ゲンドウがユイ(母)についてシンジに語る墓参りのシーンを思い出します。

「人は思い出を忘れることで生きていける。だが決して忘れてはならないこともある。ユイはそのかけがえの無いものを教えてくれた。私はその確認をするためにここに来ている」

 

寂しくないふりしてた でもそんなのお互い様か

誰かを求めることは すなわち傷つく事だった

 

ヤマアラシのジレンマのように不器用な親子関係。

他人と出会うということはすなわち別れも同じようについてきます。傷つきながらも他人と生きていかなれけばいけない世界なのです。

 

もうわかっているよ この世の終わりでも

歳をとっても 忘れられない人

I lave you more than you'll never know

 

君が思っているより僕は君を愛しているよ

一途なゲンドウが悲しみを誘います。

 

吹いていった 風の後を

追いかけた 眩しい午後

 

悲しい別れはいつか必ずやってきます。

それでも人は立ち直り希望を追い掛けます。

 

このインスタライブで語られた宇多田ヒカルさんの

「別れの悲しみ」についての考えがとても興味深いです。

ぜひご覧ください。

 

ゲンドウ目線で聴くone last kissは如何だったですか?

歌詞的には少ない文で表現されている分、ゲンドウのみならずシンジやミサト目線でも解釈できると思います。

誰にでも共感できるように作られた歌詞なのがいいですね。

 

レコードで聴く「one last kiss」

 

 one last kissはすでにSpotifymora qualitas(モーラクオリタス)で視聴していましたが、やはりアナログレコードとても音質もよく大満足です。

モーラクオリタスはハイレゾですがやはりアナログとは音質が違うように感じます。

 

ストリーミングも便利ですが、たった1曲を聞くために手間のかかるレコードですが、アナログレコードで音楽を聴くという行為は別格です。結構贅沢な聞き方だと思いますし何よりジャケットもレコード盤も愛着が湧きます。

 

このアナログ盤は現在Amazonでプレミア価格になっており入手困難となっています。

もしレコードで手に入れたいという方はも少し価格が安定してから購入するのがいいかもしれません。

 

次は「EVANGELION FINALLY[12inchAnalog]」が5月に発売します。

「甘き死よ、来たれ」がレコードで聞けるのは楽しみすぎます!

5月が待ち遠しい