公開紹介する新作映画は主演ブラッド・ピット、監督はデッドプール2のデビット・リーチ、原作は伊坂幸太郎の「マリアビートル」そして、舞台は日本の東海道新幹線という日本が舞台の映画ということで以前から大変注目していた作品です。
早速劇場で観てまいりましたので以下レビューです。
【映画】ブレット・トレイン
2022年製作/126分/R15+/日本
原題:Bullet Train
配給:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
あらすじ
世界一運の悪い殺し屋レディバグが請けたミッション、それは東京発の超高速列車“ゆかり号”でブリーフケースを盗み、次の駅で降りること。簡単な仕事のはずが、次から次へと“ゆかり号”に乗ってくる殺し屋たち。彼らに狙われ、降りたくても、降りられない! 最悪な状況の中、列車はレディバグと殺し屋たちを乗せたまま終着点・京都へと走る… やがて明らかになる乗り合わせた10人の過去と因縁。そして京都で待ち受ける世界最大の犯罪組織のボス=ホワイト・デス! 思いもよらない展開が連続するミステリー・アクション!
スタッフ・キャスト
監督:デビッド・リーチ
製作:ケリー・マコーミック
デビッド・リーチ
アントワン・フークア
製作総指揮:ブレント・オコナー
カット・サミック
寺田悠馬
三枝亮介
出演:ブラッド・ピット
アンドリュー・小路
ブライアン・タイリー・ヘンリー
ザジー・ビーツ
ブレット・トレイン レビュー ぜひ劇場で観てほしい快速アクション!
さっそく「ブレット・トレイン」なのですが・・・
予告編を観てから期待していた通り最高の出来でした!
年を感じさせないブラッドピットのアクションは流石ですね。
御年58歳とのことで真田広之は61歳と映画内では結構な年齢差のように感じてしまうほど若々しかったですね。
まさかあの小道具が今最後まで登場するのかと、運命というのか因果というのか作品のテーマにもつながる細かな演出がとても楽しく、その小ネタの多さは1度見ただけではすべてを追えないほど膨大で2度目を観に行きたくなりました。
デッドプール2やワイルドスピードスパーコンボのデビットリーチ監督のアクションは安定しており小道具の使い方や狭い空間でのどう戦うかというシチュエーションをうまく利用したアクションは見ものです。
10人の殺し屋が登場するのですが、それぞれの人物像をしっかり描いている点もよかったですね。
回想シーンも新幹線のようにスピーディーで物語を足止めすることなくよかったです。
特にミカンとレモンのコンビは殺伐とした雰囲気の中にちょっと笑える癒しキャラでレモンがトーマス好きというのは原作にもあるそうですが、トーマスのエピソードは結構重要なのでよく見ておいた方がいいですよ。
新幹線と人生
新幹線は始点から終点まで一直線に走る乗り物です。そんな新幹線は言えば人生や時間のように後戻りすることのできない事のメタファーのように感じます。
レディバグ(天道虫)というコードネームをもらったブラピは何かにつけてツイてない男なのですが、その運の悪さの原因は自分にあると考えており、そんな自分を変えたいと思っています。
そんな男がこの物語の中でどんな運命を辿っていくのかぜひ劇場で観てほしいですね。
日本描写をトンデモだと思うかが作品を楽しめるかの分岐点
トンデモ日本描写といえば映画「ブラック・レイン」を思い浮かべますが、日本描写がズレていていまいち物語に集中できないというようなことがあります。
(ただしブラックレインは滅茶苦茶面白くて大好きな映画ですよ)
中にはこんなネオンギラギラな日本があるかというような意見もあるようですが、この作品にはその意見は的外れなのではないかと思います。
第一このご時世日本がどういう国でどういう街並みなのかなんてGoogleマップを観れば一発で分かりますし、映画スタッフやキャストの中でも日本に来たことのある人も大勢いるでしょう。
つまり言いたいのはあえてこのような日本描写になっているということ。
そして、こうせざる負えなかったのでしょう。
なぜ正確な日本描写にしないのか?
ではなぜ正確な日本描写にしなかったのでしょうか?
考えるに、リアルな新幹線や駅の描写はこれだけ多くの血を流す作品だとテロを連想させてしまうからでしょう。
原作小説の作者あとがきには「架空の列車を走る、現実とは異なる世界の話と思ってもらえれば」と書かれています。現実の事件やテロに結び付けられるのを懸念した言葉です。
言ってしまえばファンタジーの世界に無理やりしているというのが答えなのではないでしょうか
第一こんなにドンパチしているのに警察が最後まで登場しないのはおかしいですから(笑)
たびたび登場する日本製品がいい
ソニー・ピクチャーズエンタテインメントなのでスマホがエクスペリアなのはお約束ですがたびたび登場する日本製品にちゃんとスタッフたちが日本のことを調べて作っているなという印象を受けます。
誇張された世界観ですがスタッフは駅、看板、お菓子、新聞、キオスクなどカルチャーアドバイザーと検討した結果が出ています。
グリーンピースのスナックおつまみや歌舞伎揚げのパッケージ。マルスウィスキーの岩井など、実際にある商品がそのまま出ているのはファンタジーな世界観ながら現実味を与えるいいエッセンスになっていました。
木村を介抱するブラピが使うキッチンペーパーがダイソーで売っているキッチンペーパーだったのがツボでした(笑)
なぜレディバグなのか考察
レディバグとはテントウムシの英名で、そもそもテントウムシは漢字で書くと天道虫です。
天道虫は上に登っていく習性がありそのさまがお天道様に向かっていくように見えることからそう呼ばれました。
そして英名のレディバグですが、レディとは一説ではマリア様を表しているのではないかと言われています。
ここから本題。ブラピの依頼人の名前はマリアでした。
ブラピのレディバグに込められた意味は幸運(ブリーフケース)をマリアに運ぶという願掛けだったのではないでしょうか?
お天道様とは天照大神(マリア)のことでそこに登っていくのがブラピなのです。
テントウムシが肩に止まると幸運が訪れると言いますが、ブラピが関わった登場人物がどうなっていくのかも注目して観てほしいですね。
ちなみに映画に登場するテントウムシはナナホシテントウで日本全国に分布する種です。
日本人アーティストの楽曲一覧
様々な楽曲が作中に使用されているのですが日本人アーティストの楽曲も多く使われています。
サタデーナイトフィーバーのステインアライブは女王蜂のアヴちゃんでとてもカッコよかったですね。
奥田民生のキルミープリティも作中にマッチしていました。
エンディングで流れるヒーローはダンスバージョンでこちらもカッコよく「スクールウォーズ」世代の方はツボっているのではないでしょうか。
ホワイトウォッシングの論議
原作小説では主人公たちは日本人であり白人が主人公を演じるのはホワイトウォッシングなのではないかという批判があるそうです。
そりゃ日本人俳優がこの役を演じていたらうれしいですがやはり世界を視野に入れた興行のことを考えると難しい事なのでしょう。
これは前回の記事の「ジ・オファー」にも通ずる内容ですが、今後この動きが活発化してハリウッドでも日本人俳優は主演の映画が作られるのを期待したいですね。
個人的にはブラピ好きなので大満足です。
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ここまでお読みいただきありがとうございます。
「ブレット・トレイン」おススメのアクション大作になっています。
日本を舞台にあそこまでド派手なアクションをかませるのはやはりハリウッド映画ですね。
また、製作人の中に寺田悠馬と三枝亮介と日本人の名前があります。
この二人は株式会社CBTの設立者で主に作家のエージェント業などを行っており伊坂幸太郎の原作「マリアビートル」をハリウッドに売り込んだそうです。
上からの物言いみたいですが、なかなかいい仕事しましたよね。
「All You Need Is Kill」のように日本原作の映画が今後ハリウッドでたくさん作られるきっかけになればうれしいですね。
伊坂幸太郎の原作本
デビットリーチではワイルドスピードスパーコンボが好きです。
ワイルドスピードを観ていない人、車好きじゃない人も楽しめるアクション映画です。
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