今回の映画は北欧の至宝マッツ・ミケルセン主演の「残された者-北の極地-」です。
北極に取り残された男は果たして無事に生きて帰ることができるのか?
今回の記事では、本作のレビューから作品をより深く楽しむための解説や考察をしていきたいと思います。
映画の結末やマッツが付けてた腕時計まで解説・考察していきます。
ちなみにこの映画は実話ではなくフィクションです。
残された者 北の極地 (2018年)
2018年製作/97分/G/アイスランド
原題:Arctic
配給:キノフィルムズ
あらすじ
飛行機が墜落し北極にたった1人で取り残された男を描いたサバイバルドラマ。飛行機事故で北極地帯に不時着したパイロットのオボァガードは、壊れた飛行機をシェルター代わりにしながら、白銀の荒野を毎日歩き回り、魚を釣り、救難信号を出すというルーティーンをこなして生き延びていた。しかし、ようやく救助に来たヘリコプターが強風のために墜落し、女性パイロットが大怪我を負ってしまう。これまで目の前の確実な“生”を手に入れてきたオボァガードだったが、瀕死の彼女を前に、ついに自らの足で窮地を脱することを決意。現状の安住を捨て、危険を承知で勇気ある一歩を踏み出すが……。
スタッフ・キャスト
監督:ジョー・ペナ
脚本:ジョー・ペナ
ライアン・モリソン
撮影:トーマス・エーン・トマソン
出演:マッツ・ミケルセン(オボァガード)
マリア・テルマ・サルマドッティ(女性)
残された者-北の極地- レビュー
この映画を初めて見たのは2020年の1月で地元のミニシアターで鑑賞しました。
リアルでも寒い日で温かいはずの劇場内も映画が始まるとこちらまで寒くなってきたのを覚えいています。
そして上映時間も97分と短いのですが、息を止める10秒間がとても長く感じるように、本作もすごく長い映画のように感じました。
作り物のセットであればそこまで感じないのかもしれないのですが、実際にアイスランドで撮影された風景はリアルそのもので極寒を体感することができる体感型の映画とも言えます。
主演は「007カジノロワイアル」「ハンニバル」のマッツ・ミケルセンでほぼセリフは無く、99%マッツの映画となっています。マッツ好きにはたまらない1本です。
そのマッツの演技が何とも絶妙で、セリフはほぼなく表情や動きだけで喜怒哀楽を表現しています。
北欧の至宝と呼ばれるだけある彼の演技にぜひ注目して観てほしいです。
映画初めはただ生き残るために毎日、雪で埋まった「SOS」の文字を掘り起こし、釣りの仕掛けをチェック、救命用無線をくるくる手回しする。
これを繰り返す毎日。
助けを探すため地図を作成していても遠くまで探索することはできませんでした。
ですが、ある日マッツを探索していた救助ヘリが強風にあおられ墜落してしまいます。
そこで生き残った一人の若い女性を救出します。
この女性との出会いがこの物語、そして彼自身を大きく動かします。
今まで留まることしかできなかった彼は重傷を負った彼女も救うためについに観測地に向けて移動し始めるのです。
一人で生きていくことは不可能ではないですが、誰かが一緒ならさらに世界は広がり可能性が生まれるというメッセージを感じました。
ちょうどパンデミックが始まったころにこの映画を観て「隔離された世界」という事に現実味を感じていませんでしたが改めて今見返してみると「人との繋がり」の大切さをしみじみ感じさせられます。
サバイバル映画として鑑賞していましたが、今になって新たな気づきや発見がありました。
映画最後に二人が握りしめた手は映画を観ていた自分にもその温かさが伝わったのでした。
「残されたもの」を深堀【解説・考察】
ここからはさらに作品を深堀考察していきたいと思います。
ラストはどうなったのか
映画の結末は手を繋いで横たわるふたりの背後にヘリコプターが来たところで終わりました。
自分の生命線でもある防寒コートを燃やしてまで助けを求めましたが、ヘリは気づかずにその場を去ってしまいます。
あきらめ、目をつむったその後ヘリは現れたのでした。
おそらく二人は助かったのだと思われます。
最後まで諦めない事の大切さが伝わるラストでした。
舞台はどこ?
舞台は原題の「Arctic」とある通り北極が舞台となっています。
ですが実際に使われたロケ地はアイスランドで行われました。
マッツ曰く俳優人生の中で一番過酷な現場だったそうです。
監督はユーチューバー出身
監督であるジョー・ペナはユーチューバ出身でミュージシャン、MV製作など多岐にわたって活躍しています。
本作が初長編映画デビューで映画監督としての才能を開花させました。
最新作は、ネットフリックスオリジナルの「密航者」があります。
もともとは火星の話だった
もともとは同じプロットで「On Mars」という名前で製作されるそうでいたが、マット・デイモンの「オデッセイ」が公開されることを知り、舞台を北極に変えたそうです。
監督の最新作である「密航者」は火星に行く宇宙船が舞台の映画となっています。
火星でサバイバルするマッツもぜひ見て観たかったですね。
時計のアラーム
映画の中では時計のアラームが鳴るシーンが多くありました。
これは北極という土地には「白夜」「極夜」と呼ばれる現象があるからだと思われます。
一日中昼間や一日中夜では時間間隔が狂ってしまいます。
それを避けるために、アラームを設定し規則正しい生活リズムを送れるようにしていたのです。
北極ならではのサバイバル術と言えます。
マッツが付けている時計は?
そんな生命線でもある腕時計は日本の時計メーカー、セイコーの スポーチュラ ソーラー クロノグラフ パーペチュアルという腕時計でした。
セイコー スポーチュラ ソーラー クロノグラフ パーペチュアル(Ref.SSC357)
海外向け製品でアマゾンで購入することができます。
ソーラーで、永久カレンダーにアラームまでついた多機能モデルでデザインもクロノグラフでカッコいいですね。
やはり日本製は壊れにくいというイメージが採用された理由でしょうか?
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