「MANRIKI」レビュー 「CUBE一度入ったら、最後」を観る前に清水康彦監督作品を観よう!
はじめに
いよいよ10/22に清水康彦監督の「CUBE」が公開されます。
それに先駆け ヴィンチェンゾ・ナタリ監督の「CUBE」を観て復習するのもいいですが、清水康彦監督初長編監督作品「MANRIKI」を観ておくのもいいのではないでしょか?
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MANRIKI(2019年)
あらすじ
日本。秩序と混沌の国。美と醜の国。過度な経済成⻑で得た豊かさの代償として、国⺠は様々なコンプレックスを抱えている。醜きを覆い隠し、美しきことのように振る舞う。奥ゆかしさとも言えるその性は、この国の 様式美そのものなのだ。
整形しているモデルの方が仕事が多い。駆け出しのファッションモデルが仕事欲しさに小顔矯正を決意。美容クリニックを営む美しき整顔師に小顔矯正施術を依頼し、モデルは変身 を遂げる。整顔師の猟奇的哲学と万力によって・・・。ざる蕎⻨を食べたのち、整顔師はクリニックを去り、新たな野望の地へ向かう。場末の街で美人局をするフーテンと年増。彼らと整顔師が突如遭遇することにより、物語は加速してゆく。
光と闇。主観と客観。偽善と必要悪。美と醜。我々は、万力の間で暴かれる。
世は、人は、すでに醜く美しい。
スタッフ・キャスト
監督:清水康彦
脚本:永野
原作:永野
製作:齊藤工(企画・プロデュース)
永野(企画・プロデュース)
出演者:斎藤工
永野
金子ノブアキ
SWAY
小池樹里杏
神野三鈴
MANRIKI レビュー
清水監督といえば数多くミュージックビデオを手掛けており、自分の印象的なところでマキシマムザホルモンの「小さな君の手〜maximum the hormone」やRADWIMPS の「DADA」があります。
結構この二本は印象的で記憶に残っている方も多いのではないでしょうか?
そして、この映画「MANRIKI」は、斎藤工、永野、金子ノブアキ、SWAY、清水康彦による映像クリエイティブ集団の「チーム万力」による作品で、短編作品をいくつか発表しています。youtubeに公式で公開中ですよ。
上の「ZERO-焼きそばしかないキャバクラ」を観た方なら大体予想できるでしょうが、本作かなりシュールでぶっ飛んだ作品になっています。
「MANRIKI」の企画段階で、製作会社や配給会社から軒並み断られたというエピソードからメジャーでは到底撮ることのできない映画になっています。
斎藤工、金子ノブアキといったメイン級の俳優たちがこのような意欲的で商売を度外視した作品を作るというチャレンジングをまず評価したいですよね。
金儲けに走りすぎてつまらなくなってしまう邦画が多いような気がするので・・・
映画の内容はタイトルにもある通り、万力で小顔矯正するサイコパスな整顔師の話でかなりグロテスクな表現もあるのですが、シュールで笑える永野らしいコントの群像劇のような作りになっています。
ファッションイベントにゲスト出演したときに、すでに十分小顔なのに顔をコンプレックスにしているモデルたちに違和感を持ったことが原案になっているそうですが、
それはこの映画にとってただのきっかけにすぎず、「そのままの姿で十分美しい」というメッセージもあるのでしょうが、見終わった後に感じたことがすべてな気もします。
個人的に好きなシーンは、モデルの女の子が実家の母親と電話しているシーンですね。
母親が福井弁でモデルの実家は福井県だということが分かります。 福井県出身の清水監督だからこそですね。県民としてうれしい限りです(笑)
そのあとのモデルの語りのシーンでも「ひってもんに」とか「ちかっぺ」「もつけねぇ」とか出てきます。これ地元の人しかわかんないですよね。チーム万力には 福井県を舞台にした映画も撮ってほしいな~
セドリックのナンバーが11-92(イイクニ)だったり福井弁だったり、かなり人を選ぶ作品かもしれませんがMVのような鮮やかな画面だったり金子ノブアキの音楽も相まって最後まで楽しく視聴させていただきました。
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