映画「JUNK HEAD」レビュー ストップモーションアニメの記念碑的作品【プライムビデオで無料配信開始!】
更新:2022年4月1日
JUNK HEAD
今回はSFストップモーションアニメ「JUNK HEAD」です。
堀貴秀監督が撮影、パペットの作成、編集、VFX、音楽とすべて一から手作りした魂のこもった作品でした。
すべて独学でここまで作り上げたクリエーター魂に感服いたしました。
ぜひ劇場で見てほしい作品です。
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より一層気軽に視聴することが可能になりました。
プライムビデオをまだ利用したことない方は今なら30日間無料体験実施中なのでこの機会にお試し入会して「JUNK HEAD」を視聴してみてはいかがでしょうか?
ストップモーションアニメならこちらもおすすめです。
will-oishiiseikatsu.hatenablog.com
こんな方におススメです
・工場、廃墟フェチの方
・ストップモーションアニメ好きの方
JUNK HEADのあらすじ
環境破壊が止まらず、もはや地上は住めないほど汚染された。人類は地下開発を目指し、その労働力として人工生命体マリガンを創造する。ところが、自我に目覚めたマリガンが人類に反乱、地下を乗っ取ってしまう。それから1600年──遺伝子操作により永遠と言える命を得た人類は、その代償として生殖能力を失った。そんな人類に新種のウイルスが襲いかかり、人口の30%が失われる。絶滅の危機に瀕した人類は、独自に進化していたマリガンの調査を開始。政府が募集した地下調査員に、生徒が激減したダンス講師の“主人公”が名乗りを上げる。地下へと潜入し、〈死〉と隣り合わせになることで命を実感した主人公は、マリガンたちと協力して人類再生の道を探る。今、広大な地下世界の迷宮で、クセ者ぞろいのマリガンとの奇想天外な冒険が始まる!
JUNK HEADスタッフ・キャスト
監督:堀 貴秀
原案:堀 貴秀
キャラクターデザイン:堀 貴秀
編集:堀 貴秀
声優:堀 貴秀
JUNK HEADレビュー
上映館数が限られるなか、地元のミニシアターで上映されるとの事で早速劇場で観てきました。
この映画、宇多丸師匠もラジオで仰ってましたが、数年後または続編が出たときに劇場でリアルタイムで見れた事を自慢できるような作品でした。
・堀貴秀という創造主
マリガンたちに神と崇められる主人公のように、複雑で独特の世界観を創り上げた堀貴秀さんはもはや創造の神と言ってもいいのではないかというほど緻密で洗練された世界観に心を鷲掴みにされました。
地下都市の様子はコンクリートの汚れた壁に天井には蛍光灯ではなく電球が灯り、配管や電線が張り巡らされている通路や
錆びたトタン屋根のバラックなど、背景だけでもう永遠と見ていられる世界観で、この味わいはCGではなくミニチュアの実写だからこそのリアリティでストップモーションアニメのいいところを100%引き出せています。
どこまでも広大に広がる地下都市の規模感もとてもいいです。
迷路のように続く通路や天高く続く階段など限られたセットの中でものすごく広い世界を構築しています。横と広がりのみならず縦の広がりが強調され主人公たちがとてもちっぽけな存在に見え、この冒険はどこまで続くのだろうと、果てしない旅を感じさせる地下世界でした。
主人公の人間やマリガンたちが日本語を話さないというのも面白いです。
日本語だとどうしても演技力の面でキャラクターの演じ分けが難しいとのことで、独自の言語をしゃべらせたとのことですが、異世界感がさらに増していいです。
ところどころ日本語でも意味が通じるような会話があり遊び心が随所に見られます。
・マリガン≒哺乳類
不死を得た人類は引き換えに生殖機能を失い、ウイルスによる人口減少を引き留めるために独自の進化を遂げるマリガンの生態系を調査するのですが、
地下世界は弱肉強食の食うか食われるかの世界で、スチームパンクな世界観がインパクト強すぎて気づきにくいですがまさしく我々が住む地球の生態系です。
弱い生物は強い生物に食べられ、食べたものは糞となり排出される。もちろん怪我をすれば赤い血が流れます。
なかなかグロテスクな見た目ですがマリガンたちは人間そのものです。
いずれ迎えるシンギュラリティに対してのアンチテーゼなのではないでしょうか?
・パンフレットは買ったほうがいい
各地でパンフレットが売り切れとのことですが、パンフレットは買えるなら買っておいて損はない出来です。
細かい設定資料から制作の裏側まで54ページのボリューム大です。
作品をより深く知るためというのもありますが、やはり早く続編が見たいので少しでも製作費の足しになればという思いで買うのもいいのではないでしょうか?
もちろん買って損はないので。
続編を2~3年で完成させるには、予算的に4億円位は最低必要。
— YAMIKEN-STUDIO (@YAMIKEN123) April 28, 2021
数千万円でまた少人数体制ってのも有りだけど5年以上はかかる。
思ったけどどの道続編作るからクラファン利用して手数料取られるだけ無駄だと気付いた。
5月中にはそういった活動始めるので皆さん宜しく!!
日本の映画界を盛り上げるために応援したいですね。
GAGAのオンラインストアでも購入可能です。買い逃した方はぜひ
堀監督が影響を受けた作品です。
映画「ホムンクルス」レビュー 実写化不可能といわれたカルト漫画の映画化
ホムンクルス
今回は映画ホムンクルスです。
「殺し屋1」「のぞき屋」の漫画家、山本英夫の「ホムンクルス」の実写映画化
監督を務めるのは「呪怨」「犬鳴村」などのJホラーの巨匠清水崇。
不気味なホムンクルスの世界観が上手く表現されていました。
こんな方にオススメ
・奇怪な世界観が好きな方
・綾野剛好きの方
・原作ファンの方
ホムンクルスのあらすじ
一流ホテルとホームレスが溢れる公園の狭間で車上生活を送る名越進。過去の記憶も感情も失い、社会から孤立していた。そこに突然、奇抜なファッションに身を包んだ研修医・伊藤学が目の前に現れる。
「頭蓋骨に穴を空けさせて欲しい」
「あなたじゃなきゃ、ダメなんです」
突然の要求に戸惑う名越だったが、 “生きる理由”を与えるという伊藤の言葉に動かされ第六感が芽生えると言われるその手術<トレパネーション>を受けることに。術後、名越が右目を手で覆い、左目だけで見たのは、人間が異様な姿に変貌した世界だった。その現象を「他人の深層心理が、視覚化されて見えている」と説く伊藤。彼はその異形をホムンクルスと名付けた―。ホムンクルスと化した人々の心の闇と対峙していく中で、名越の過去が徐々に紐解かれ、自らの失った記憶と向き合うことに。果たして名越が見てしまったものは、真実なのか、脳が作り出した虚像の世界なのか?取り戻した記憶に隠された衝撃の結末とは?!
ホムンクルスのスタッフキャスト
監督:清水崇
出演:綾野剛 (名越)
成田凌 (伊藤)
岸井ゆきの (謎の女)
石井杏奈 (女子高生)
内野聖陽 (組長)
ホムンクルス レビュー
原作漫画が好きでホムンクルスたちをどう実写化するか気になっていたのですが、かなりの完成度で実写化されておりCGも違和感なくなんとも言えない不気味な感じが映画全体を覆っており良かったです。
・綾野剛と成田凌の凄み
主人公の名越役の綾野剛と伊藤役の成田凌はさすがの演技でした。
綾野剛以外考えられないほどハマっていたのではないかと思います。世捨て人な役がやっぱり上手いですね。
また、伊藤役の成田凌も迫真の演技でした。序盤は原作のイメージとかけ離れてるなと思いながら見ていたのですが、ウィッグを外しメイクとると普通の研修医に変わるギャップはかなり原作と同じようにインパクトがありましたし、マッドサイエンティスト感が最後まで暴走していました。
序盤トレパネーションを行うシーンが印象的でした。
ドリルでゴリゴリ頭蓋骨を削るシーンは見ているこちらも歯を食いしばってしまうほど痛々しく、音も加わる映画だからこその体験でさすが清水崇監督です。
・原作ファンは納得のいく出来かどうか?
15巻もある原作を2時間の映画にまとめるためにかなりストーリーは変わっているのですが、個人的にはよくまとめられた脚本だと思いますができれば、ネットフリックスでの配信なら10話ほどのドラマにして、漫画版のエピローグの気味悪さと衝撃を味わってみたかったです。
ですが、単品作品としてとても楽しめた実写化だったので原作ファンの方は是非鑑賞をおすすめします。
映画から入った人はぜひ原作漫画を読むとより楽しめますよ
三池崇監督による殺し屋1の実写映画です。タイトルシーンがなかなかの問題作
アマンダ・フィールディングのポスターが映画でも印象的でした
映画 グランド・ジャーニー レビュー 実話を基にした感動作
グランド・ジャーニー
今回の映画は グランド・ジャーニーです。
気象学者であり、鳥類愛好家であるクリスチャン・ムレクが20年ほど前に初めてカオジロガンと共に渡りに取り組んだ実話に基づく映画。
誰も成し遂げたことのない偉業をドキュメンタリーとして描くのではなく、親子の物語を軸にフィクションを交えドラマチックに描いた作品です。
美しい自然と鳥たちとの飛行シーンは素晴らし映画体験をもたらしてくれました。
こんな方にオススメです
・北欧の雄大な自然を楽しみたい方
・冒険映画が好きな方
・子供の成長ストーリーを楽しみたい方
グランドジャーニーのあらすじ
クリスチャンは一風変わった気象学者で、フランス・カマルグで雁の研究をしている。超軽量飛行機を使い、渡り鳥に安全な飛行ルートを教えるという、誰もが無茶だと呆れるプロジェクトに夢中だ。そんな変わり者の父親と大自然の中で過ごすバカンスなど、オンラインゲームに夢中な思春期の息子・トマにとっては悪夢でしかない。湿地に囲まれたWi-Fiもつながらない田舎で暇を持て余したトマは、ある出来事をきっかけにその無謀なプロジェクトに協力することに。こうして父子と渡り鳥たちの驚くべき冒険がはじまった―
グランドジャーニーのスタッフ・キャスト
監督: ニコラ・ヴァニエ
脚本:クリスチャン・ムレク(主人公のモデル)
出演:ジャン=ポール・ルーヴ クリスチャン役
メラニー・ドゥーテ パオラ役
ルイ・バスケス トマ役
グランドジャーニー レビュー
予告編を見て気になっていたので視聴したのですが、視聴してよかったと心から思える良作でした。
DVDの新作情報は飛ばさずに見たほうがいいですね
・親子の絆と成長の物語
実話をベースに脚本されているのですが、実際に雁と飛行したのはクリスチャン・ムレク本人で子供が雁と飛行したわけではなく全て実話と言うわけではないのですが、クリスチャン・ムレク本人も脚本として関わっており、映画として素晴しい脚色になっています。
子供を主人公とすることで
親と子、子と雁という構造で描かれており
愛情を捧げ見守る親の姿と成長していく子供の姿がとても感動的でした。
両親は別居しており母も働く家庭のため一人でいることの多いトマはダラダラ家でゲームをする毎日ですが、父のもとで雁の孵化を見ることで変化します。
雁たちを育て、愛情をそそぐ事でトマが成長していきます。
「何かを作る、何かを育てるのはいいぞ。いろんなことが見えるし分かってくる。楽しいこととかな」
エヴァの加持さんのセリフを思い出さずにはいられなかったです。
一人で親元を離れ飛び立ち、雲の上を雁と飛行するシーンは空の青と雲の白のコントラストが美しく、誰もいない空間で雁とトマが本当の親子のように飛行する一体感が良く
このシーンを見るためにこの映画をまた見返したくなるほどです。
カオジロガンのアッカという名前はこの作品から引用されています
アニメ化もされています
U-NEXTで見放題です。無料トライアルもありますので是非↓
事実を基にした映画でおススメはこちら↓
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