映画「サイン」解説・考察・ネタバレ有 聖書を知るともっと楽しめる!?
今回はメルギブソン主演、M・ナイト・シャマラン監督の映画「サイン」です。
評価は賛否両論あり上のポスターでも“戦慄の新世紀スリラー”などと謳ってるから勘違いしやすい映画ですが、この映画そもそもSFスリラーとして期待して観てしまうからいけないのだと思います。
映画「サイン」
2002年製作/107分/アメリカ
原題:Signs 配給:ブエナビスタ
あらすじ
妻の事故死により信仰を失った元牧師グラハムが2人の子供と弟メリルと暮らす農場で、怪現象が発生。とうもろこし畑に一夜にして巨大な図形=ミステリー・サークルが出現したのだ。いったい誰の仕業なのか。
スタッフ・キャスト
監督:M・ナイト・シャマラン
製作:M・ナイト・シャマラン
フランク・マーシャル サム・マーサー
製作総指揮:キャスリーン・ケネディ
脚本:M・ナイト・シャマラン
ローリー・カルキン
映画「サイン」解説・考察
映画「サイン」は「シックス・センス」「OLD」のM・ナイト・シャマランでお得意の不思議でSFホラーな物語となっています。グラハム(メルギブ)の農場にミステリーサークルが出現、世界中でもUFOが襲来し世界中が混乱する中、様々な「サイン」がグラハム一家に現れます。SF的なストーリーでありながら、家族愛や信仰心を描いた作品となっています。
主演は「マッドマックスシリーズ」「ブレイブハート」のメル・ギブソンが元牧師の主人公グラハムを演じ、「her/世界でひとつの彼女」「ジョーカー」のホアキン・フェニックスがグラハムの弟役を演じました。
ちなみにグラハムの子供役で出演したローリー・カルキンの実兄は「ホームアローンシリーズ」で知られるマコーレ・カルキンです。兄弟だけあってそっくりです。
本作のテーマは家族愛・信仰心
ミステリーサークルやUFOなどムー的な題材の中で描かれるのは家族愛や信仰心の大切さでした。
妻を事故で亡くし神を信じなくなった元牧師のメルギブ演じるグラハム次々に出現する”サイン”を理解し弟にお前はどっちだと問いかけます。
「”神のサイン”や”奇跡”を信じる人間か、ただ運がいいと考える人間か」
これはキリスト教のみならず誰でも当てはまるメッセージだと思います。
何事もにも意味があると思えば、きっと次につながる大切な出来事が日常にいっぱい溢れているはずなのです。
例えば失敗に学ぶなんてこともそうですし、
事故を見かけたから自分も運転気を付けようみたいに、
それが神からのメッセージと捉えるかは人それぞれというだけでそれに気づけるかどうかが大事なのです。
宇宙人にリアリティがないは的外れ
真面目に描いているようでこのストーリーはファンタジーですよと劇中で描かれているます。
映画ラスト付近、宇宙人が地球を去っているとのラジオ放送を聴いて地下から抜け出すシーンで映る板を打ち付けた窓は「☆」や「☽」などの形で穴が空いていました。まるで子供のおもちゃのデザインのようでした。このことからこのお話を本気でSFとかサスペンスで捉えないでねという”サイン”なのです。
またホアキンのフルスイングは完全にファンサービスですよね。
最後まで映画を観てくれた人へのおまけのようなものです。
過去を一気に吹き飛ばす豪快なラストでした。
宇宙人はグラハム一家の迷いそのもの
宇宙人とのラストバトル、カルキン君が宇宙人につかまり妹が悲鳴をあげます。
この時の妹の姿が宇宙人の背中に浮かび上がっているのに気づきましたか?
宇宙人VS地球人ではなく映画はあくまで宇宙人VSグラハム一家でした。
この映画での宇宙人は過去のトラウマや迷いなどの象徴で、この宇宙人を倒さないとグラハム一家は前に進むことができないのです。
家族が団結して問題を解決する映画なのです。
宇宙人が攻め込んできたときの一家の服装は全員青色でした。
青は聖書で三位一体を現す聖なる色で一家は神の力に守られていたのでした。
作中に登場する“サイン”
本屋のオヤジがUFOのテレビ中継に対して「ソーダ会社の陰謀だ」と陰謀を唱えるていましたが、グラハム一家にも啓示ともいうべきサインがおくられていました。
- ミステリーサークル
- 犬の異変
- 水の入ったコップ
- ホアキンの野球エピソード
伏線ともいえる”サイン”がたくさん出ていました。
伏線はきっちり回収されるので伏線を探しながら鑑賞するのも面白いでしょう。
豆知識
信仰心とプロテスタント
メルギブ演じるグラハムはプロテスタントの牧師でしたが、妻が交通事故で亡くなったことをきっかけに信仰心を失い牧師を引退していました。
キリスト教にはプロテスタントとカトリックと2つの宗派があります。
見分けるポイントは、
ざっとこんな感じです。
プロテスタントは信仰によって救われると考え、
カトリックは信仰心と日ごろの行いによって救われると考えています。
この違いを知っているだけでも映画の見方が変わりますね。
【周りに差をつける】映画考察をするために読んでおきたいおすすめ映画本を紹介! - ウィルのおいしい生活ブログ
ちなみにメルギブソンは熱心なカトリック教徒で自身の監督作品でイエス・キリストの受難を描いた「パッション」という映画を撮っています。
重要な役回りのシャマラン監督
必ずと言っていいほど作中に登場するM・ナイト・シャマラン監督ですが、彼が演じる役はかなりの確率で重要な役なことが多いです。
今回も宇宙人の弱点をメルギブに伝えていました。
シャマラン作品を観るときはシャマランがどこに登場するかに注目して観るといいですよ。
ちなみにこんな感じの方です↓
画像引用:Wiki
M・ナイト・シャマラン監督最新作
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