映画「ハードコア」レビュー・解説・考察 GoPROによる超絶FPSアクション
今回は映画「ハードコア」です。
前々回の記事で取り上げた「Mr.ノーバディ」のイリヤ・ナイシュラー監督の作品とのことで気になり鑑賞しました。
全編FPS視点とのことでかなり好き嫌いが分かれる作品でしたがハマれる方はとことん好きな映画なんじゃないでしょうか?
どんな方におススメなのかも解説していきたいと思います。
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映画「ハードコア」
2016年製作/96分/R15+/ロシア・アメリカ合作
原題:Hardcore Henry
配給:クロックワークス
あらすじ
見知らぬ研究施設で目を覚ましたヘンリー。彼の身体は事故によって激しく損傷しており、妻と名乗る女性エステルによって機械の腕と脚が取り付けられる。さらに声帯を取り戻す手術に取り掛かろうとした時、施設を謎の組織が襲撃。脱出を試みたもののエステルをさらわれてしまったヘンリーは、超人的な身体能力を駆使して救出に向かう。
スタッフ・キャスト
監督:イリヤ・ナイシュラー
撮影:セバ・カプトゥール
ヒョードル・リャッス
パシャ・カピノス
音楽:ダーシャ・チャルーシャ
出演:シャールト・コプリー
ダニーラ・コズロフスキー
ヘイリー・ベネット
アンドレイ・デミエンティエフ
ダーシャ・チャルーシャ
スヴェトラーナ・ウスティノヴァ
映画「ハードコア」レビュー・解説・考察
全編FPS視点で撮影されたという意欲作で、監督のイリヤ・ナイシュラーは「バイティング・エルボウズ」ロックバンドのフロントマンも務め自身のバンドの楽曲「Bad Motherfucker」のPVが話題となり、その映像を見たプロデューサーのティムール・ベクマンベトフの勧めにより今回の映画が製作されました。
音楽家から映画監督とかなり多彩な方ですね。
このPVを見て好意的な印象を持ったのならこの映画も気に入るでしょう。
どんな人におススメ?
かなりの暴力表現を含むのでそういった表現にあまり慣れていない方やゲームをしていて酔うことがある方は96分間耐えることができなさそうです。
ですが、普段FPSゲームに慣れている方は一見の価値ありといったところです。
ゲームの引用
ゲーム的なストーリーにカメラワークなのですがかなり実際のゲームの影響というかオマージュを感じます。
「Left4Dead」のポスターが登場したり「Left4Dead」内で登場するステージと同じ配置だったりとわかる人はピンとくるような小ネタが仕込まれています。
ロシアが舞台なだけあって「コールオブデューティー4: Modern Warfare」でのミッションでチェルノブイリにギリースーツで潜入するシーンを思わせるようなシーンなどもあります。
ゲーム好きにはたまらないのではないでしょうか?
パルクール的要素も楽しい
FPS視点での逃走や潜入はかなり臨場感というかスリル満点です。
こちらもゲームですが2008年発売の「ミラーズエッジ」を思い出しました。
ビルの高所でのアクションや壁をよじ登ったりと銃撃戦や肉弾戦もいいですがこのパルクール(フリーラン)アクションも見どころです。
撮影はGoPRO
どうやってこのような撮影を行ったのかというと「GoProHero3BlackEdition」で撮影されたそうです。
監督を含むスタントマンとカメラマンによって撮影されています。
今でこそ「シン・ウルトラマン」などiPhoneで撮影される映画も多くなっていますがこの映画のように一般人も手に入れることができるカメラでここまでの映像が撮れるというのは本当に凄いことだと思いますし、監督のアイディア光る作品といえます。
主人公ヘンリーの正体は?
主人公ヘンリーは一体何者なのでしょうか?
映画冒頭ロボットが壊される記憶から始まるのですが、順当に考えればいじめられてロボットを壊されたいじめられっ子がヘンリーだと思われます。
ですが、映画終盤にヘンリーがラボで目覚めてからの記憶を他のサイボーグの脳に植え付けてサイバー兵士軍団を作る計画が明かされます。
まるで「メタルギアソリッド」のゲノム兵みたいなやつです。
記憶の改変なんていかようにもできることを考えると実は子供のころの記憶も捏造されたものなのかもしれません。
エイカンの能力は?
敵のボスであるエイカンはハンドパワーでモノや人を吹き飛ばしたり操ったりできる能力でヘンリーを苦しめました。
この能力は「念力」らしく、この映画の世界ならありえなくもなさそうですが
思ったのは磁力を使った能力なのではないかということ。
機械人間で体内に金属が埋め込まれているからそこ磁力で宙に浮いたり吹き飛ばされたりするのではないでしょうか?
CoD4やミラーズエッジ、MGSなど往年のゲームを感じさせるため観ていてとても懐かしい気持ちになってしまいましたが、映画としてはとても新しいことに挑戦しており(それでも2016年製作)いい映画体験でした。
かなり好き嫌いの分かれる映画だとは思いますが、派手なCGがなくてもアイディアで素晴らしいアクション映画を撮ることができるということを示した映画でした。
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